サイバーエボ滝沢さん&HRS平山 ECUチューン マル秘座談会
ランエボのコンピューターチューンと言えばHRSのサイバーエボECUと言われるほど、圧倒的なポテンシャルを発揮する究極のチューンドECU。 CyberEVO ECU 速さの秘密にせまる。

| ひら: | 今日はサイバーエボ ECUについて、いろいろと話を伺いたいと思います。まずは、そもそもECUチューンとはどういうものなのでしょうか? |
| TAKI: | ノーマルのECUはその性格上、さまざまなドライバー・さまざまな運転状況でも不具合が発生しないよう、(過剰ともいえる)安全マージンを設定して作られています。また吸排気チューンを施したり、ブーストアップをした場合、ノーマル状態でセッティングしたノーマルマップでは燃調等がずれてしまい、本来の性能が発揮されないことになります。チューン仕様に応じて点火時期や燃調を最適な状態にセッティングすることがECUチューンと言えます。 |
| ひら: | サイバーエボ HRS スペシャルエディションではどんな変更を施しているのでしょうか |
| TAKI: | HRSバージョンでは安全マージンを残しつつ4G63のパワーとレスポンスを引き出すという方向でECUチューンを行っています。スピードリミッター解除・レブリミッターの変更・冷却ファン作動温度の調整・点火時期や燃調マップの変更そしてミスファイヤ設定などを総合的にチューニングし、壊れず速いエボを生み出しています。 サイバーエボが手がけたブーストアップが速いのは、純正ECUをきちんと理解しているからなのです。ハードが基本なのは勿論ですがどんなチューニングでも最後の詰めはECUのセッティングです。 |
| ひら: | 確かにサイバーエボの効果は一度乗れば必ず実感できます。またサイバーエボを装着されたオーナー様のインプレや、ビデオオプションスーパーラップ・REVアタックやN1耐久をはじめとする数々のイベントでの実績が証明していますね。 雑誌やインターネットの書き込みではエンジン性能を上げるには点火時期を早める・燃調を薄くセッティングすると書かれていることが多いですが実際のところはいかがなんでしょうか |
| TAKI: | 雑誌記事やインターネット上の情報は間違っていることも多いです。そのままうのみにするのは危険です。単純に点火時期を進めたり燃調を薄くするのではエンジンの性能を引き出すことはできません。CyberEVOでは4G63エンジンの特性にあわせて細心のセッティングを施しています。領域によっては燃調を濃くする場合もあるのです。点火時期もいたずらに進めるだけでは即ブローです。僕が点火時期を1度進める場合どれだけ神経をつかうことか。 市場に出回っているチューニングECUのなかには、極端に点火時期を進めたり、机上計算のみで燃調が極端に濃かったり薄かったり、ひどいケースではほとんどノーマルと変わりない粗悪なものなども数は少ないですが存在します。これからはユーザーさんも良い物を見極める目を養うことも必要でしょう。 |
| ひら: | 一般のユーザーさんにはこういった生の情報はなかなか得られないので雑誌記事等を参考にするしかない部分もあると思います。HRSでは同じ車好きのオーナーさんの立場にたって情報を提供していきたいです。 雑誌やネットでの定説として、フロントパイプやマフラーを太くするとトルクが落ちる、ECUチューンをすると燃費が落ちるとよく言われますが、この点についてはいかがですか |
| TAKI: | パイプ径を太くするとトルクが落ちるというのはチューニング技術が進んだ現在では間違いです。ランエボではフロントパイプは極力太く、マフラーも右だしストレート、これでパワーもレスポンスもトルクも格段に変わります。また、燃費についても街乗りや高速道路の巡航走行では、逆にノーマルよりもよくなります。(吸排気系の変更で燃調がずれているのだからきちんとセッティングすればよくなるわけです)このことも僕はことあるごとに言っているのですが、なかなか理解してもらえないのが残念です。 |
| ひら: | パイプ径や燃費についてはまさにその通りですね。HRSデモカー(エボ6TME、エボ7、エボ8)でもTAKIさんのおっしゃるとおり、ストレートレイアウト、メインパイプ径φ90に変更したら格段に良くなりました。ECUチューンを前提にすれば太いパイピングにストレートレイアウトのマフラーがおすすめですね。 それからエボは進化を重ね、エボ1から最新モデルまで存在します。それぞれのオーナーさんにチューニングのアドバイスをお願いします。 |
| TAKI: | エボ1〜3についてはマップの情報もインターネット等で流通するようになり、日産車やAE86のようにユーザーが自分でECUをいじる時代でしょう(笑)。エボ4〜6は年式相応に走行距離をこなし、コンディションに大きな差があります。ブーストアップやECUチューンを施す前に、エンジンオーバーホールなども考えた方が良いでしょう。またエボ7や8も車によってはリフレッシュ&メンテナンスが必要な時期にきているので注意が必要です。また、最近ではようやく一般にも認知されてきましたが、どのモデルでも燃料系の強化は必須です。また予算が許せば高効率のエキマニやハイカム、インタークーラーも有効です。 新しいCT9A系でもモデル毎にチューニングの勘所があり、詳しいことはHRSさんがいろいろノウハウをもっていますので相談するとよいでしょう。 |
| ひら: | 燃料系の強化の話題がでましたが、SHOPによって見解の分かれるところですね。強化は不要と言っているところもあるようです。 |
| TAKI: | これは走るカテゴリーによっても変わります。例えばジムカーナやダートラなどでは全開にする時間が短いためノーマルでも対応できるでしょうし、そもそもレギュレーションで交換は許されていません。また普段から燃圧計やA/F計を装着している車両では燃料系の管理ができているため強化は必ずしも必要ないかもしれません。しかし、一般的な皆さんの車では長期間ノーメンテで走ることになり、燃料系統にマージンをとっておくことは必須と考えています。チューニングを施した車両ではポンプがへたった場合即ブローにつながります。僕はそういった車を何台もみてきているので、燃料系の強化は必要と思います。また、強化品に交換している場合も、相応の距離を走ると本来の能力を発揮していないケースも増えています。ポンプ交換してあっても3〜5万km毎にはメンテナンスを考えたほうがよいでしょう。 |
| ひら: | ありがとうございます。確かにマップはきちんと書かれているのに、設計通りの燃調にならない車もありますね。HRSでは現車セッティングをしているので、大事に至らず適正な処置がとれますが、もしポン付けでそのまま走っていたとしたらと考えると怖いです。話はかわってエボ9 MIVECについてはいかがでしょう? |
| TAKI: | エボ9ではマグチタンタービンやMIVECなど新しい技術が採用され、現在 最強のチューニングベース車両でしょう。特にMIVECのポテンシャルはすさまじく、しっかりセットアップしたMIVEC 4G63エンジンは従来モデルとは一線を画す性能を発揮します。エボ9や9MRはもちろん、今ではエボ8までのモデルにMIVECを搭載する手法も確立されました。今後はMIVECを生かしたチューニングが主流になっていくでしょう。 |
| ひら: | 進化を繰り返してきた歴代ランエボシリーズ。振り返ってみるとどのモデルも特色があり、1台の車両をじっくり仕上げていつまでも大事に残していくべき名車だと思います。ランエボはきちんと要所をおさえたパーツ選択と、セッティングを施すと驚くほどのパフォーマンスを発揮してくれます。ランエボのチューニングを考えるとき、サイバーエボECUは欠かすことのできない最重要アイテムです。今日はいろいろありがとうございました。これからもよろしくお願いします。 |
【ランエボECUチューンの現場に迫る】 神奈川にガレージを構えるHRSといえば、オーナー自らチューンドエボ4に乗り、 訪れるお客さんの9割がエボという ちまたのエボリストにはよく知られている ショップだ。CT9Aランエボ チューニングのポイントになるのはコンピュータだと 代表の平山さんは考えている。そのため、エボ5・6同様、コンピュータの スペシャリストであるサイバーエボの滝沢氏の協力を得て、CT9Aランエボの チューンドコンピュータに着手した。ノーマルコンピュータを解析し 燃料や点火、加速増量などポイントとなる補正マップの位置を突き止め、 仕様にあわせたECUチューニングを行う。
まずエボ7のノーマルデータだが、まるでエボ5・6のチューンド コンピュータのような燃料制御や点火時期設定に驚かされる。エボ5・6の ノーマルデータは燃料の増減、点火時期などはかなり余裕を持って設定されて いた。これまでのノーマルでは、最大トルクの発生回転時でエンジンの充填 効率は最大となり、そこから高回転側の点火時期は大幅には詰められて いなかった。ところがエボ7では、タービン風量の立ち上がるポイントでは ノッキングを考慮して点火時期が遅角されているものの、6000回転以上で 進角されているのだ。進角させることで燃焼速度を高め、タービンに 流れる未燃焼ガスを最小限に抑えることができる。この排圧を抑える方法は チューンドコンピュータでは定番となる内容なのである。点火時期を進める ことで高回転域でのフィーリングを高め、スムーズにレッドゾーン近くまで 回せるようなエンジン特性をエボ7純正で既に実現しているのだ。実際、エボ7 に乗るとタービン風量を抑えたせいで、トルクの発生ポイントも 低回転側に移行している。そして本来は高回転側では回転上昇が重くなる のだが、エボ7はそれを感じさせない。これはコンピュータセッティングに よる効果が大きい。
そのため、当初は滝沢さんも平山さんもチューニングの 余地は少ないように感じた。ただ、研究を重ねるうちに実際にはまだまだ 詰められる要素が残っていることに気づき始めた。ノーマルはオールラウンダー だが、設定ブーストがかわれば、燃料の薄いポイントが出てくる。点火時期の 変更によって、目的に応じたエンジン特性をコントロールできる。そして 吸排気チューンもあわせ総合的に手を加えればどの回転域でも ノーマルを越えるフィーリングが実現できるという。純正コンピュータの限界は エアフロ容量がいっぱいとなる400馬力+αと考えているため、チューンド タービンを使用する場合はV-PROを使うことになる。ただしブーストアップ までなら、純正コンピュータの高い安全性と性能を生かして十分セットアップ できるという。サイバーエボの滝沢さんとHRSの平山さんは、エボに関する セッティングデータをたっぷり持っているので、全てのエボでフィーリングを 変える自信があるとのことだから頼もしい限りである。(ランエボマガジン ニューズ出版)※現在にあわせて一部記事を編集
SHOPに行ってみよう
チューニングSHOPって、怖そうとか、いじってある車じゃないと行きにくいとか、敷居が高いイメージみたい。量販店は気兼ねなく入れるけれど、SHOPに行くのは覚悟というか勇気が必要って思ってる人 多いですね。確かに一見さんお断りみたいなお店もあるのですが、フレンドリーで気さくなところも実はいっぱい。チューニングはもちろん普段のメンテナンスや車検もOKってところも多いので、まずはオイル交換とかでSHOPに行ってみてはどうでしょう? いろいろなお店をまわってみて、オーナーの人柄やお店の雰囲気・作業などをみて、自分と相性の良いお店を見つけると車趣味生活をより楽しむことができると思います。
以上、HRSからの提案でした。




