こんにちは、ゆうき(児玉)です。今回はマツダのユーノスロードスター(NA)、エンジンオイルとフィルター交換作業をご用命いただきました
30年以上の車とは思えないグッドコンディションの一台
走行距離はなんと約7万キロ、外装や内装、そしてエンジンルームも超綺麗です。前のオーナーさんが雨の日には乗らずに大切にされてきた1台を引き継がれました。現オーナーさんいわく「ロードスターは走ってなんぼの車」、大切にしながらも飾っておくのではなく、峠に行ったり奥様とお出かけしたり、しっかりロードスターライフを満喫されてるそうです。
深い緑と、オーナーさんのこだわり
極上の深緑ボディとキャメルの内装、ナルディのウッドステアリングとシフトノブの組み合わせが最高にお洒落です。私はオーナーさんのこだわりで付け替えたのかなと思ったのですが、平山さんに聞いたら、これは「Vスペシャル」という当時の特別なモデルで、最初からこの仕様なんだとか。30年以上たった今もそのまま、きれいに残っているところにオーナーさんの愛情を感じました。
ロードスターの型式の秘密
ロードスターの型式はNA、NB、NC、NDとありますが、実はアルファベットのA、B、C、Dになっているのはご存じでしょうか?ロードスターのオーナーさんでしたら知っている方も多いかもしれませんが、私は初めて気づいた時にとても面白いなと思いました。
なぜ私はNAが好きなのか
NA〜NDまでロードスターシリーズのなかで、個人的にはNAが一番好みです。
やはりあのリトラクタブルのヘッドライト、現代の車には出せないような個性的で可愛らしいデザインがNAを好きになったきっかけです。歴代ロードスターやほかにもミラジーノやコペン、ミニクーパーなどの可愛い車は沢山ありますが、それでも私はNA推しです。
調べたら NAが登場したのは私が生まれるよりずっと前の1989年でした。もう35年以上前の車なのに、今でも色あせない魅力が詰まっていると思います。
オイルは「HRS ProSPEC 5W30 Black」
今回使ったのは、HRSの自信作 オリジナルのエンジンオイルです。平山さんに聞いたら、創業当初からHRSではフルチューンのランエボなどハイパワーな車に海外のREDLINEやMOTULなどの高性能オイルを取り寄せて使ってきたそうですが、環境の変化で手に入れにくくなってきた。それならば負けないオイルを自分たちで用意しようと、潤滑の専門家であるリンクアドバンスの深津社長に相談して、試作とテストを繰り返して完成したのが HRS ProSPEC シリーズなんだそうです。
100%化学合成のエステル系で、熱に強く、油膜がしっかりしているのが特徴です。開発時にはもっと柔らかい0W20も考えたのですが、柔らかすぎるオイルを使うと、10年・10万キロを超えたあたりでオイルの減りが増えてしまう経験があったので、あえて5W30にしたとのこと。もちろん、今の超低粘度オイルがダメということではなくて、気に入った車をそれこそ何十年も良いコンディションのまま長く乗り続けてほしいという願いが込められているそうです。
究極の添加剤!? 多層フラーレンの秘密に迫る
平山さんから「究極のオイル添加剤 これを入れて」と言われて、小瓶のようなモノを受け取りました。中身を見てみると、本当に添加剤か疑うようなどす黒い液体がでてきました。正直なにかの冗談かと思いました。「こんな真っ黒で廃油みたいなのが、本当に効くんですか?」と思わず聞いてしまいましたが、「そうだよね、俺も最初は廃油みたいだと思ったよ。多層フラーレンと言うんだ」と笑っています。そしてこの真っ黒なのを 5W30 に混ぜたのが、今回の「Black」。見た目の黒さと、高性能をアピールする命名だそうです。平山さん、それそのまんまです(笑)。
中身は「二硫化タングステン」という材料です。気になって自分でも調べてみたら、よく知られているモリブデン系の添加剤の親戚のような材料でした。違うのは、粒の形です。
モリブデン系の粒は、薄い板が何枚も重なった形。その板どうしがバナナの皮のようにつるっと滑って、摩擦を減らします。いっぽう今回の二硫化タングステンは、玉ねぎのように何層にも重なったナノサイズのボールの形をしていて、これを「多層フラーレン構造」と呼ぶそうです。このボールが金属と金属のすき間で小さなボールベアリングのように転がり、エンジンの動きを滑らかにしてくれます。外側の層がすり減っても内側の層がまた働くので、熱や圧力に強く、効果が長く続くのが特徴です。
だからといって、モリブデン系がダメというわけではありません。自動車メーカーでも使われている実績のある添加剤で、即効性があって効き目も十分、しかも比較的お手頃。HRSもよく使っているそうです。オイル交換の時期が近づくと、入れたばかりの頃より効きが落ちてくる程度なので、車を大切に普段乗りする方ならモリブデン系で十分、お財布にも優しいとのことでした。
二硫化タングステンは超高性能なぶん、値段もかかります。サーキットのタイムアタックのように、エンジンにとって過酷な使い方をする車にこそ、値段以上の価値がある、というのが平山さんの見立てです。
実はこの添加剤、平山さんは15年以上前から知っていたそうです。当時サンプルを試して「めっちゃ変わる」と感じ、すぐにでもHRSで使いたかったものの、まだ値段がとても高く、なかなか手を出せなかったんだとか。それがようやく、HRSでも扱えるようになりました。
本当は、もっと多くの方におすすめしたい。けれど、世界でも作れるところが限られている特別な添加剤で、中東情勢の影響もあって、また手に入りにくくなっているそうです。平山さんも、そこが悩ましいと話していました。
オイルそのものも、ここしばらくは世の中的に値上がりが続き、手に入りにくい時期もありました。そんな中でも、HRSではこうしたこだわりのオイルをしっかり確保しています。
撮影監督は私です
この添加剤を撮影するため、作業の合間の平山さんに少しだけ来てもらいました。今日のカメラマン兼監督は私で、平山さんはただのモデル。「監督の言うことは全部聞きますよ」とのことで、新人の私が、この日だけは社長より出世してしまいました。
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マツダ NAロードスターレストアサービス

















